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11月の農作業 2017.11.1更新


南部版


  水 稲 ◇有機物の施用
 良質堆肥や稲ワラ、籾殻などの施用で、土壌中の有益な微生物や腐植が増えます。
 年内に10aあたり1tの良質堆肥を施用し、すき込みます。
 稲刈り後の稲ワラは貴重な有機物となるため、焼かずにすき込むようにしましょう。稲刈り後、できるだけ早く「豊土サングリーン(基肥用)」を10aあたり5kg、または「アグリ革命」を10aあたり2kg施用し、すき込みます。

◇土づくり肥料の適正施用

 有機物だけでは不足する鉄やケイ酸などの微量要素を補給します。
 田植え後、田にガスが湧くところでは鉄分を多く含む「粒状ミネラルG」を10aあたり200kg散布します。また、砂質土壌で秋落ちが見られるところでは、「みつパワー(粒状)」を、10aあたり100kg散布します。
 「オイスターミネラル」は、10aあたり100kgを散布することで、ケイ酸分とカキ殻のダブル効果で根張りや株張りが良くなります。
 なお、「恋づくり」は水に溶けやすい成分を含んでいるため、春施用となりますのでご注意ください。

◇土壌診断の実施
 土づくり肥料を施用する前に土壌診断をし、欠乏や過剰な肥料成分を知ることで、収量・品質の向上を効率良く行ないましょう。


  野 菜 ◇バレイショの収穫
 茎の青味がなくなり、4~5日晴天の続いた後に掘り上げ、2~3時間畑でよく乾かした後に取り入れます。
 その後、風通しの良い日陰で4~5日間よく乾かし、トロ箱などにゆったりと入れ、冷暗室で貯蔵します。

◇タマネギの定植
 早生品種「ソニック」などは11月上旬、中晩生品種「もみじ3号」などは11月中旬~下旬に定植します。
 大苗で冬を越すと、春にネギボウズ(トウ立ち)や分球が出やすく、苗が小さすぎると収量が減ります。
 トウ立ちする危険性は、植え付け時の苗の太さで決まります。育苗中に肥料切れを起こすと玉の部分が太るため、育苗後半は注意します。葉の色が落ちてきたら、追肥をして生育を維持しましょう。
 苗は、草丈20~25cm、茎の太さ5~7mmに仕上げます。
 定植場所には、土づくりとして1㎡あたり「豊穣」2kg、「苦土入りセルカ2号」150gを散布します。基肥は「やさい化成1号」100gを施用します。
 また、土壌中の害虫防除のため「ダイアジノン粒剤5」を1㎡あたり4~6g施用します。植え付けは、畝幅90cm、株間12cm、条間15cmとします。
 定植は、苗を差し込んだ後に株元をしっかり手で押さえて土を締め、活着を促進します。株元の押さえ方が足りないと、乾燥して枯れ込んだり、生育不良になったりします。
 定植直後(雑草発生前)に、「トレファノサイド粒剤2.5」を1㎡あたり4.5g散布しておくと、春先まで雑草の発生を抑えます。

◇タマネギのマルチ栽培
1㎡あたりの施肥量
タマネギ(マルチ・18cm×20cm)
基肥に①または②を施用する。
①スーパー東日コートタマネギ一発 120g
②タマネギならこれで一発!JAの肥料 150g
 マルチ栽培は追肥や除草の手間を省くことができるとともに、そろいの良いタマネギが収穫できます。
 マルチ栽培の基肥は、一発肥料を使用します。畝の表面をきれいにならし、表層へ一発肥料を散布後、マルチを張って植え付けます。


  果 樹 ◇早生ミカンの収穫
 収穫7日前には、「ベフトップジンフロアブル」などの腐敗防止剤を散布します。
 収穫は、着色の進んだ外成り果(樹の外周)から行ないます。
 収穫後は、ヘタ部分に残った枝を短くきれいに切り直します。打ち傷・ハサミ傷などの生傷をつけないよう丁寧に取り扱います。

◇富有柿の収穫
 富有柿の収穫盛期です。
 着色が良いものから収穫します。午後2時以降は太陽光で一見着色が良く見える場合がありますが、早採りにならないよう注意が必要です。
 果梗枝は短く切り、取り扱いを丁寧に行なってください。
 出荷の際は、腐敗、軟果につながる生傷果、へたすき果を徹底して排除します。
 11月中旬以降、低温(霜)の恐れがある場合は収穫を早めてください。

◇落葉果樹の植え付け

主要果樹の植栽基準
種類(品種) 植栽距離
ブドウ(ピオーネ他) 8×8m
ブドウ(ベリーA他) 4×8m
イチジク(蓬莱柿) 6~8m
モモ・スモモ・アンズ
ナシ
カキ
品種によって若干異なります。
 秋植えは、根と土のなじみが良く、翌春の発根が良いのが特長です。寒い園では凍害の恐れがありますので、仮植えを行ない春に植え付けます。
 水はけの悪い場所では、畝または盛り土を行なうようにします。
 苗木が届いたら、まず、白紋羽病、ネコブセンチュウなどの病害虫被害を受けていないか確認します。
植え付けのポイント

苗木(根)を乾燥させない。
深植えにならないよう接木部は地上に出す。苗を乾燥させないため、植え付け予定前日、一晩根を水に浸しておく。
 植え付けの際は、傷んでいる根を除去し、植え穴の中に山を作ってその上に根を八方に広げ、接木部が埋もれないように覆土します。
 植え付け後は、接木部から上20~30cm程度を残してひざの高さで切り返し、支柱を立てて固定します。最後にたっぷり潅水してください。
 なお、モモやスモモ、イチジク、ビワなどの樹種で改植する場合は、忌地による生育不良が出やすいので、客土や場所を変えて植えるなど工夫が必要です。

◇落葉果樹の基肥の施用(共通管理)

◇落葉状況の観察(共通管理)

◇土づくり
(北部版参照)




北部版


  水 稲 ◇土壌診断の実施
 近年の分析傾向としては、ケイ酸や鉄分の不足が見られます。
 土壌診断を行ない、欠乏や過剰な肥料成分を知ることで、収量・品質の向上を効率良く行ないましょう。



  野 菜 ◇畑の土の手入れ
 畑の表面を平らにせず、大きく凹凸を付けて小山の状態にします。寒気にさらして土を風化させることで、土壌病害の病原菌や雑草の種子を減少させます。

◇エンドウの管理
 ポットへ3~4粒をは種して、育苗します。
 ポット育苗は、雨の当たらない日当たりの良い場所で行ないます。は種後、水分が多いと豆が腐るので、鉢土がよく乾いた状態で潅水します。
 連作障害が発生しやすい作物のため、注意します。エンドウの連作障害は、前作の根から生育を妨げる物質が土中に出ており、生育不良を起こします。5年間は連作にならないように気をつけましょう。
 土づくりとして、石灰を必ず入れましょう。エンドウは、酸性に弱い作物で生育に大きく影響します。「苦土入りセルカ2号」を10aあたり10~15kg施用します。
 移植を嫌う作物のため、本葉の出始めから本葉3枚くらいまでに、根鉢を崩さないよう注意しながら定植を行ないます。1株3本とし、残す苗の根を傷めないように余分な苗は引き抜かず、ハサミで切り取ります。
 また茎が折れやすいため、草丈が10cmくらいになって巻きひげが発生したら、風で振りまわされないように竹の棒や笹を立てて固定します。
 主枝は摘芯を行なわず、そのまま伸ばします。
ニンニクの管理
分球し、芽が2本伸びた株があれば1本を取り除く。
残す球の根元を押さえてかき取る。

◇ニンニクの管理

 植え付けたニンニクが分球した場合、そのままにしておくと球の太りが悪くなるため、1本に間引きます。

◇タマネギの防除
 春に多発し、大きな被害を出したベト病の予防を徹底します。
 定植後12月上旬までに「ダコニール1000」を散布することで初発を遅らせ、春の被害を軽減することができます。散布時には、展着剤を使用しましょう。

◇シイタケの栽培
 生の木ではシイタケ菌が繁殖できないため、原木を切り倒して2週間以上放置した後、1mくらいに切ります。
 直径10cmで長さ1mの原木なら、1本あたり50個程度を植菌します。
 品種は肉厚のジャンボシイタケ「115」または、発生数の多い「240」などを植え付けます。
 植菌後は、春までほだ木に直接光が当たらないように、また寒さ除けをするため、こもなどをかぶせておきます。十分雨が当たり、風通しの良い場所に伏せ込みましょう。
植菌 シイタケの仮伏せ
原木の両端や枝の部分(赤)は雑菌が入りやすいため、多めに植菌します。
植菌後は植えた種菌を乾燥させないように、こもや枝葉、遮光ネットをかけて保湿をする。

◇丹波黒大豆の収穫
 芯葉が黄変して枝が下がり、(さや)を振るとカラカラ音がするようになってから収穫します。収穫が早いと、しわができるなど品質が低下し、乾燥しにくくなります。遅くなると色沢も悪くなります。
 莢のままではぜ干しをして、天気が良ければ15日ほどで乾燥は終わります。できるだけ降雨にさらされないように工夫してください。加熱乾燥は表面のみの乾燥になるので行ないません。
 莢を指で押さえると裂け、子実は爪を立てても跡が残らない程度で脱粒します。水分は14.5~15%に仕上げますが、脱粒後の乾燥は必ず陰干しします。直射日光に当たると表皮が割れてしまいます。
 目の小さいふるいでくず豆を除き、その後、手で丁寧に選別します。未熟粒や変形粒、被害粒、異物などを除きます。


  果 樹 ◇落葉果樹の基肥の施用(南部・北部共通)
 基肥は徐々に分解され、長期間肥効が持続するため、有機質の高い肥料を施用します。
 施用時期が遅れると、地温の低下とともに肥料の分解と吸収が遅れます。
 落葉果樹の施用量は、土質、樹種によって若干異なりますが、基肥として「ひろしまフルーツ元気866N」を10aあたり40~60kgを目安に施用します。
「ひろしまフルーツ元気866N」の基肥量 (単位:kg/本)
   樹  齢
2年 4年 6年 8年 10年 12年 15年以上
種類 モモ 0.5 1.2 2.0 3.6 4.8 5.6 5.6
スモモ・ウメ 0.3 0.8 1.6 3.0 4.0 5.0 6.0
リンゴ・ナシ 0.7 1.4 2.3 3.3 3.8 4.4 6.3
イチジク 0.4 0.6 0.9 1.8 1.8 1.8 1.8
カキ 0.6 0.9 1.5 2.3 3.0 3.8 5.3
ブドウ 0.4 0.6 0.9 1.5 2.1 2.7 3.0

◇落葉状況の観察(南部・北部共通)
 11月は落葉果樹の落葉期にあたります。落葉状況を観察し、来年の栽培に活かしてください。
 健全な樹では、短期間で黄化し、一斉に落葉します。
 チッ素過多、遅効きなどにより二次伸長した樹では、いつまでも緑色が残り、落葉が遅くなります。このような樹では、基肥の量を減らします。
 一方、樹勢が低下した樹では、ほかより黄化、落葉が早くなります。こういった樹では、病害虫被害を受けたり、肥料が早く切れていたり、結果量が多すぎた可能性があるため、管理の見直しをしましょう。
 また、今年の生産結果、枝の登熟、落葉状況を総合的に判断し、施肥量、せん定強度の調節をする必要があります。

◇土づくり
(南部・北部共通)

 おいしい果実は、良い土壌から生まれます。10aあたり2tを基準に、「豊穣」などを施用してください。
 土壌中の有機物が少なくなると、土の保水性や通気性、保肥力が弱くなり、気象変動、施肥量、土壌水分量などに対して敏感に反応してしまい、生育のバランスが崩れやすくなります。
 一年間の管理作業で、踏み固まった表土を軽くほぐし(中耕)、「豊穣」の施用、客土を行ないましょう。




 

《無料土壌診断》
 JA福山市へ出荷をしている品目に対して、1点無料で土壌診断ができます。
 米出荷者も対象となりますので、出荷の際に、併せて田の土の提出もしてみてはいかがでしょうか。
 診断後には、処方箋に基づいて営農指導員が次年度の栽培に向けたアドバイスを行ないます。

○土壌診断処方箋
1. 土壌の養分状態例
項 目 分析値 目標値 項目別にみた土壌の養分状態
低い 適正 高い
①pH (HO) 5.8 5.5~6.0
②EC (mS/cm) 0.04 0.0~0.3
③有効態りん酸 43.0 15~30
④置換性加里 29.9 15~40
⑤腐植(%) 2.2 3~
⑥有効態ケイ酸 4.9 25.0~
⑦遊離酸化鉄(%) 1.0 1.5~
2. 土壌診断結果に基づく施肥設計例
資材名 施肥料(kg/10a)
ケイ酸肥料: ミネラルG 162

《あぐりメールの配信について》
 農業に関する警報や注意報など、最新の情報をいち早く生産者の皆さまへ伝えるため、Eメールによる情報配信サービスを行ないます。
 配信する情報は、病害虫の発生状況(注意報・警報)、気象災害に伴う対応策、栽培管理(水稲の刈り取り目安)などを予定しています。
 配信内容は、以下の①~⑤から選ぶことができます(複数選択可)。
 ①水稲  ②野菜  ③果樹  ④産直  ⑤すべて  ※情報提供料は無料
 ご希望の方は、携帯電話・スマートフォンのカメラで下記のQRコードを読み取り、メール作成画面にて、「ご希望の分野番号」「氏名」「住所」「電話番号」を入力のうえ、送信してください。
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