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9月の農作業 2018.9.3更新


南部版


  水稲 ◇出穂時期(恋の予感)
出穂した状態
出穂した状態
 例年、「恋の予感」は8月26日前後を目安に出穂時期となります。今年の夏は高温で推移しており、温度が高いと出穂日も早くなります。
 水稲は、出穂日(※)を基準に防除や水管理、刈り取りを判断するため、しっかりと記帳しておきましょう。
穂が茎から出始めたら出穂といい、田の半分が出穂した状態で出穂日となります。その後、全茎数の8~9割が出穂した時期が穂ぞろい期です。

◇水管理
 出穂後、9月10日ごろまでが穂ぞろい期(乳熟期)にあたります。この時期は、稲が最も水を必要とする時期なので、土の表面が白く乾かないようにします。ただし、湛水状態を長く続けると根が傷むため、適度に管理しましょう。
 穂ぞろい期以降は、根が弱らないように間断潅漑(かんがい)(三湛四落)を行ない、登熟を助けます。
 落水は出穂後30日を目安にします。ただし、湿田では通常より早く落水します。落水後、好天が続く場合は走り水をして登熟を助けましょう。
 落水時期が早いと粒の肥大が悪く、未熟粒や死米が増加し、食味も低下します。一方、落水時期が遅れると、収穫や乾燥作業も難しくなります。
坪枯れ トビイロウンカ(秋ウンカ)
坪枯れ
トビイロウンカ(秋ウンカ) 幼虫 トビイロウンカ(秋ウンカ) メス短翅型
幼虫 メス短翅型

◇出穂後の防除
 坪枯れの原因となるトビイロウンカの防除時期です。稲の株元を手でたたき、水面か虫見板に落ちた幼虫が1株あたり5匹以上確認できる場合は、直ちに防除を行ないます。トビイロウンカは一枚の田の中でも発生に偏りがあるため、5~6ヵ所調査します。
 イナゴ・カメムシ類との同時防除には「トレボン粉剤DL」、穂いもち・カメムシ類との同時防除には「ビームスタークル粉剤5DL」を散布します。
 周囲が住宅地、または散布機がない場合は、「スタークル粒剤」を散布します。吸収が早く、翌日には効果が出てきます。
 出穂後の水田周辺の草刈りは、カメムシを水田に追い込むことになるため行ないません。

◇土づくり
 土づくりを行なうと、近年の異常気象による生育不良を最小限に抑えることができます。
 秋の荒起こしから田植えの1ヵ月前までに「オイスターミネラル」や「粒状ミネラルG」などを施用し、全天候型稲作を目指して土づくりを行ないましょう。


  野菜 ◇秋まき野菜の管理
 今年の夏は高温で推移しています。暑くなると病害虫の被害が拡大しやすくなるため、適期に、は種を行ないましょう。無理な早まきは病害虫の被害を拡大させます。

○ブロッコリー
 8月下旬~9月中旬に定植を行ないます。畝幅150cm、株間50cmの2条植えとします。定植2週間後に追肥として、「やさい化成2号」を1aあたり10kg施用しましょう。2回目は頂果蕾が見える前に10kg、側果蕾を収穫する場合は、頂果蕾の収穫後に6kg施用します。

○レタス
 9月中旬~下旬に定植します。畝幅120cm、株間30cm、条間35cmの2条植えとします。結球始めに追肥として、「やさい化成2号」を1aあたり4kg施用しましょう。
 ナメクジ対策として「スラゴ」を食害発生時に株元へ散布します。

○ダイコン
 9月10日から10日おきに種をまいて、収穫期をずらします。早くまいたものはスが入りやすくなるため、年内には収穫をしましょう。1株2~3粒の点まきにし、本葉3~4枚で2本に、本葉6~7枚で1本にします。
 追肥が遅れると太りが悪く、硬く煮えにくくなるので、本葉1枚・4枚・7枚時の間引きと同時に、「やさい化成2号」を1aあたり3~4kg施用します。

○タマネギ
 生食用の種まきは9月10日ごろ、貯蔵用の種まきは9月25日ごろです。
 基肥は、は種の10日以上前に施用します。苗床1㎡あたり「豊穣」3kg、「粒状ミネGスーパー」100g、「やさい化成1号」100gとします。畝幅は1.2mです。覆土、鎮圧し潅水した後、ワラなどを敷いて乾燥を防ぎます。立ち枯れになりやすいため、排水溝を深く切っておきます。
タマネギのは種
タマネギのは種
は種前日に苗床に潅水しておく。条間8cm、深さ6~8mmの溝に条まきする。厚まきにならないよう、丁寧にまく。

◇秋冬野菜の追肥
 秋冬野菜は初期生育が早いため、遅れないように追肥をしましょう。追肥が遅れると、キャベツは外葉の形成が遅れて玉太りが悪くなります。あわてて肥料をたくさん与えると、病気や虫が増えて肥料分をバランスよく吸収できなくなります。また、株の間を軽く耕して、株元へ土寄せを行ないます。

◇秋まき野菜の防除
 気温が高いと、キスジノミハムシやハイマダラノメイガ、ダイコンサルハムシなどの害虫が活発に動くことが予測されます。は種・定植前には「ダイアジノン粒剤5」などを散布し、害虫の駆除を徹底しましょう。苗の定植時または、は種時には「プリロッソ粒剤」か「ミネクトデュオ粒剤」を株元へ散布します。


  果樹 ◇礼肥 (地域共通)
 礼肥は、秋根の発生・伸長を促し、葉の同化能力を高め、貯蔵養分の蓄積を促進します。
 秋根が活動している9月上旬から中旬に、チッ素主体の速効性肥料「硝酸入り化成肥料S604」などを、年間施用量の2割程度(10aあたり10~20kg)施肥します。雨が少ない場合は肥料が溶けないため、潅水を行ないましょう。

◇潅水 (地域共通)
 果実の収穫後は樹体の水分量が減少しています。乾燥状態が続くと、秋根の発生が鈍く、さらに早期落葉や樹勢低下を引き起こしますので、降雨が見込まれない場合は早めの潅水を心掛けましょう。

◇病害虫防除 (北部版参照)

◇新梢管理 (北部版参照)

◇カキの管理
 9月に入り気温が下がるにつれて、肥大が旺盛になり、着色が進みます。
 着色不良や汚損果を減らすために、園内の除草、徒長枝の除去、結果枝の枝吊りを行ない、風通し、日当たりを改善します。台風被害で落葉した場合、落葉程度に応じた再摘果を行ないましょう。枝折れなどでできた傷口は、平らに削り、「トップジンMペースト」で保護します。

◇イチジクの管理
 降雨後は、果実の裂開部に雨水が入り変色していないか注意します。秋口の降雨後に気温が低くなると、果実の裂開が大きくなりすぎることを懸念して、早採りになる傾向があります。食味を重視した収穫を心掛けましょう。
 また、8月下旬~9月にかけて雨が続き、過繁茂していると、サビ病が発生しやすくなります。サビ病の被害を受けると、葉裏に鉄サビのような褐色の斑点が現れ、早期落葉します。
 発生を確認したら、被害葉を園外へ持ち出し焼却するとともに、「アミスター10フロアブル」の1,000倍液(収穫前日まで・3回以内)で防除してください。なお、防除翌日は収穫を休む必要があります。

◇温州みかんの管理
 着果量の多い樹は、ミカンが2S(横径55mm)以下の小玉となり、翌年は不作になってしまいます。
 横径45mm以下の果実は徹底的に摘果を行ない、適正着果量に努めましょう。
 あわせて、サビダニ、ハダニ、アザミウマの防除を重点的に行ないます。




北部版


  水稲 ◇刈り取り
 コシヒカリの刈り取り目安は、出穂後45~50日が適期です。刈り遅れにならないよう気を付けましょう。
 青味籾率は、バインダーで10%、コンバインで5%となります。コンバイン収穫は、バインダー収穫よりも3~5日遅らせます。

◇籾の乾燥
 コンバインで収穫した籾は、袋詰めしたまま時間が経過すると発酵して変質するため、数時間以内に通風乾燥します。
 毎時0.8%の水分減で乾燥します。高温高速で乾燥すると、米にひびが入る胴割粒などが発生します。胴割粒は精米すると砕けてしまい、食味低下の原因となるので、急激な乾燥は避けましょう。14.5~15.0%の籾水分に仕上げます。


◇籾すり
 すり減ったロールでは籾の混入などで調整が困難になるため、事前に新品と交換し、玄米への籾の混入やロールずれを少なくします。
 肌ずれを予防するためには、乾燥終了後、約10時間経過した後に籾すりします。

◇調整
 ライスグレーダーや米選機は、1.85の網目で調整を行ない、整粒歩合80%以上を目標にします。

◇出荷

 JA出荷用米袋へ皆掛重量30.5kgに計量して出荷してください。

◇混米防止
 混米防止のため、刈り取り・乾燥・調整の前には、コンバインや乾燥機などの清掃を十分に行なってください。
 また、品種が変わる都度、丁寧に清掃してください。
☆栽培履歴等の提出
JAへの米の出荷者とJA共同乾燥施設の利用者は、必ず8月末までに生産履歴とチェックシートを最寄りのグリーン店に提出してください。


  野菜 ◇秋まき野菜の定植・は種
○キャベツ
菌核病
菌核病
 定植の畝幅は、結球時の大きさによって変えます。基本は畝幅135cm、株間35cm、2条植えの千鳥で定植します。株間を広げるほど結球は肥大化します。
 寒くなると生育が遅れ結球不良となるため、年内に収穫する場合、9月中旬までに定植するようにします。
 菌核病が発生するほ場では、結球始めに予防として「ロブラール水和剤」を散布します。

○タマネギ(南部版参照)
 北部では、早生の「ソニック」の種まきは9月5日ごろ、貯蔵用「もみじ3号」の種まきは9月15日ごろです。タマネギは、種をまく時期が早いと苗が大きくなり過ぎて、トウ立ちの原因になります。品種に合わせて、は種日を間違えないようにしましょう。

○ダイコン
 畝幅60cm、株間25~30cmとして、1ヵ所に3粒点まきします。9月中旬に、は種すると12月からの収穫となります。
 追肥のタイミングに合わせて間引きを行ないましょう。間引きが遅れると株が軟弱徒長するため、遅れないようにします。
 中には異常に育ちの良いものもありますが、これらは早いうちに又根になっているものが多いため、抜き取ります。
ダイコンの間引き
間引きのとき、子葉の形の良いものを残す。 最終間引き
間引きのとき、子葉の形の良いものを残す 最終間引き
生育初期の子葉が整形のものは根形がよく、不整のものは根の形もくずれやすい。 本葉6~7枚のころ、1本立てにする。

○ホウレンソウ
 石灰が少ないと生育不良になるため、は種14日前までに「苦土セルカ2号」などを1aあたり15kg施用し、7日前に基肥をします。
 は種前に十分潅水しておき、は種は2cm間隔で行ないます。7~8mm覆土後、くわで鎮圧し、切りワラを敷きます。

◇追肥と中耕・土寄せ
 追肥は遅れないように施用し、同時に中耕・土寄せも行ないます。追肥の位置は、作物の生育に合わせて変えます。
施肥量の目安(1aあたり)
肥料名 キャベツ ブロッコリー ハクサイ ダイコン ホウレンソウ
基肥 豊穣 200kg 200kg 200kg 100lg
苦土セルカ2号 10kg 10kg 10kg 15kg
やさい化成1号 12kg 15kg 10kg 15kg
福山やさい有機189 10kg
追肥 やさい化成2号 6kg×2回 10kg×2回 4kg×3回 3kg×3回
福山やさい有機129 3kg×2回

◇病害虫防除
 は種(定植)時には、初期のコナガ・アオムシ・アブラムシの予防を目的に、「プリロッソ粒剤」を定植した苗の株元へ散布します。散布場所は植え穴ではないので注意しましょう。
 は種(定植)10日後に、葉に穴が開くようなら「アディオン乳剤」で一斉駆除を行ないます。また、病気の予防として「ジマンダイセン水和剤」を混合して散布します。
 は種(定植)1ヵ月後、結球を始めるころに、仕上げ剤としてハスモンヨトウなどの幼虫を対象に「プレオフロアブル」または「アファーム乳剤」を必ず散布します。
 ダイコンサルハムシが加害する場合は、「モスピラン顆粒水溶剤」を散布します。
ダイコンサルハムシの被害
ダイコンサルハムシ(幼虫) ダイコンサルハムシ(成虫) ダイコンサルハムシの被害


  果樹 ◇礼肥 (南部版参照)

◇潅水 (南部版参照)

◇病害虫防除 (地域共通)
 葉を健全に保ち、樹勢回復、貯蔵養分の蓄積を促すため、収穫後も病害虫防除を欠かさず行なってください。

◇新梢管理 (地域共通)
 収穫後、発生する副梢が旺盛に伸びると、貯蔵養分が樹に蓄えられず、枝の充実を妨げます。
 遅伸びの原因としては、チッ素過多・遅効き、結果量不足、強せん定などが考えられます。
 核果類では、秋季せん定で徒長枝除去などを実施し、ブドウでは副梢管理(除去、摘芯、ねん枝など)を徹底しましょう。

◇ブドウの収穫
 着色が房全体にぼんやりと進む場合は着色不良となりやすくなります。原因として着色期の気温高、果粒の過肥大、結果過多、肥料の遅効き、過繁茂などが考えられます。
 枝の登熟や着色、糖度を確認のうえ、着果量の見直しを行ないます。また、棚下に2~3割の光が当たるよう、副梢や徒長的な新梢を除去し、明るさを調整します。日持ちを良くするために、果実温の低い早朝に収穫を行ないましょう。



 


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