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10月の農作業 2017.10.1更新


南部版


  水 稲 ◇コンバインの取り扱い
 「恋の予感」は止葉が長いため、こぎ深さで、穂の位置を調整しましょう。
【刈り取り速度を遅くする】
 負荷がかかる場合は、刈り取り速度を落とします。
【こぎ胴部の詰まりに注意する】
 止葉等ワラが詰まりやすいため、こぎ胴部の音に注意します。異常音がしたら、こぎ胴部にたまったワラを早めに取り除きます。

◇適期収穫

収穫適期の「恋の予感」と
 「ヒノヒカリ」
収穫適期の「恋の予感(写真手前)」と「ヒノヒカリ(写真奥)」
 「恋の予感」は、収穫適期になっても長い止葉に青味が残るため、刈り遅れとならないように気を付けます。ほ場の中でも、葉色が濃い所や薄い所を避け、平均的な所の籾をよく見て、刈り取り時期を判断しましょう。
(青味籾率:コンバイン5%、バインダー10%)
 今年の出穂は、「恋の予感」が8月24日~25日、「ヒノヒカリ」が8月21日~22日となる見込み(8月18日時点の予想)です。今後も好天が続くと予想されており、6月上旬田植えの収穫は10月7日ごろ(ヒノヒカリは10月4日ごろ)となる見込みです。詳細は9月中旬以降にグリーンセンターで告知します。

◇籾の乾燥
 コンバインで収穫した籾は、籾袋のままで置いておくと、発酵して変質します。できるだけ早く(数時間以内に)乾燥を行ないます。すぐに乾燥ができない場合は、通風だけでも行なうようにしましょう。
 毎時0.8%以下の水分減で乾燥します。高温で乾燥させると胴割粒などが発生し、米を炊いたときに溶けてべたつくので、食味低下の原因となります。
 整粒の籾水分が14.5~15%になるように仕上げます。

◇籾すり
 すり減ったロールを使用すると、ロールずれが起こったり玄米へ籾が混入するため、事前に新品と交換しましょう。
 玄米水分の均一化と肌ずれ防止のため、乾燥終了後は最低6時間以上放冷し、籾をよく冷ましてから籾すりします。

◇調整
 ライスグレーダーや米選機の網目は1.85mmにし、整粒歩合80%以上を目指します。

◇栽培履歴等の提出・出荷
 出荷者は、出荷10日前までに生産履歴などを、最寄りの支店もしくはグリーンセンターに提出してください。出荷は、JA出荷用米袋へ皆掛重量30.5kgにして出荷してください。
 JA出荷用米袋はJA出荷以外の目的で使用しないでください。
 また、米袋の結び方が悪いと、積み上げるうちに口が緩んだり、崩れたりするため丁寧に結びましょう。

◇土づくり
 良質米の安定多収は、まず土づくりからです。良質な堆肥の施用で地力が上がり、根の活力が高まります。施用は、11月上旬までに終わらせます。
 また、土づくり肥料は春先までの農閑期に施用できますが、秋に有機物と同時施用するとより効果的です。
 (詳細は北部版参照)


  野 菜 ◇秋まき野菜のは種
○ホウレンソウ

 「ソロモン」「クローネ」などの品種をまきます。これからの時期は、寒さを受けるため甘みが増し、病害虫の発生も少なくなります。10月中旬に、は種すると12月中旬~1月にかけて収穫できます。

○エンドウ・ソラマメ
 は種適期は、10月下旬~11月上旬です。水はけの悪いところでは、種が腐りやすいため、ポットで育苗します。ソラマメは、おはぐろ部分を下にしてポットにまきます。
 水をやりすぎると腐るので、土がよく乾いてから潅水します。定植は、本葉2~3枚で行ないます。

◇秋まき野菜の管理
○害虫防除

 止肥の時期に仕上げの防除を行ないます。結球始めやブロッコリーの蕾が見え始めるころに、内部にヨトウムシ・アオムシなどが入り込むと、あとの防除が難しくなるため、「プレオフロアブル」1,000倍を散布します。

○追肥
 秋まき野菜は、適期の追肥が、大きさとおいしさを決めます。最終の追肥(止肥)の時期になりますので、遅れないようにしましょう。止肥をする位置は、畝の肩および条間に行ないます。
秋まき野菜の追肥(やさい化成2号)
作物名 施用時期 1aあたり施用量
ハクサイ 結球始め 4kg
ダイコン 本葉6~7枚 4kg
キャベツ 結球始め 6kg
ブロッコリー 蕾が見える前 10kg


  果 樹 ◇かんきつ
○腐敗防止(温州みかん)

 軸長果、ハサミ傷、打撲は果実が腐敗する原因となります。収穫や家庭選別時の果実は丁寧に取り扱いましょう。収穫予定の7日前までに「ベフトップジンフロアブル」で貯蔵病害防除を行ないます。品種によって収穫時期が異なりますので、小まめに防除しましょう。

病害虫防除

 着色期にはアザミウマ類やカメムシが果実に被害を与えます。早めの防除を徹底し、被害を防ぎましょう。
 また、秋に気温が高く乾燥すると、ハダニ・サビダニの発生が増えるので注意が必要です。

◇カキ
 「早秋」は果実全体が真っ赤な紅色に色づいてから、「富有」は赤道部が濃い橙色に色づいてから収穫します。
 「西条」は果皮の70%程度が着色し、ヘタ部分に緑色が残るころ収穫します。脱渋はドライアイスやアルコールを使用するのが一般的です。脱渋処理後は、密封状態にして気温15℃以上で3~5日置くと渋が抜けます。
 果実が濡れていると汚損果が発生するため、風を当てて乾燥させます。また、生傷の発生につながる長軸は短く切り落とします。収穫後は果実温が上がらないよう日陰で保管します。

◇モモ・スモモ

 9月中旬~10月は、秋根が伸長する時期なので、地温の高い10月末までに基肥を施用します。有機率が高めの肥料を10aあたりチッ素成分で7~8kgを目安に投入します。
 また、落葉状況を観察することで樹の状態を見極められます。状態が良い場合は一斉に落葉しますが、 病害虫の被害や根が弱っていると早期落葉します。また、チッ素が遅効きすると落葉も遅くなります。
 落葉状況に合わせて、施肥量・せん定の調整、土づくり、防除などの改善に努めましょう。

コスカシバ防除

 コスカシバに加害を受けた場合、 虫糞が出ている部分の表皮を金づちでたたいて圧死させるか、ナイフで削って幼虫を捕殺してください。
コスカシバ
コスカシバ(成虫) コスカシバ(被害)

◇土づくり
(北部版参照)

◇苗木の定植準備
(北部版参照)




北部版


  水 稲 ◇土づくり
 高温による未熟粒などが増え、品質の低下が問題となっています。良質米の安定多収は、まず土づくりからです。

有機物(完熟堆肥、稲ワラ)の施用

 良質な堆肥の施用で地力が上がり、根の活力が高まります。
 また、稲ワラや籾殻は、地力を高める有益な微生物や腐植を増やす有機物です。ワラは焼いたりせず、田植えまでにしっかり腐らせてほ場へ還元しましょう。
 ただし、田植えをするまでに腐らせておかないと、田植え後にガスが発生して、水稲の根を傷めてしまいます。特に間断潅かん漑がいや中干しが十分できないほ場では、ガスが発生しやすくなります。
 稲ワラは収穫後、できるだけ早く(10月中に)、「石灰窒素」「アグリ革命」などの腐熟促進剤を施用してすき込み、水田はできるだけ干すように排水溝などを設置します。
 土づくり肥料は、春先までの農閑期に施用し、耕起します。水田にケイ酸や鉄分が不足すると、登熟不良となりやすいので注意しましょう。
アグリ革命

主な土づくり肥料と特徴
資材名 施用量
(10aあたり)
施用時期 特徴
オイスターミネラル 100kg 秋荒起こし~
代かき
ケイ酸分とカキ殻のダブル効果で強い稲づくりができ、収穫が安定する。
粒状ミネラルG 200kg ケイ酸や鉄分などをバランス良く含み、総合的な土づくりに適する。
みつパワー 100kg ミネラル分をバランスよく含んでおり、特に砂地で秋落ちしやすい土壌に適する。
石灰窒素 15~20kg 収穫後早期に 速効性の窒素単肥で、刈り取り後の水田で稲ワラに散布すると、分解を促進する効果がある。
アグリ革命 2kg 秋荒起こし~
翌年3月
稲ワラ分解酵素が原料で、確実にワラを腐熟させる。降雨後など水分がある時に散布する。稲刈り後、早期に散布し浅くすき込むと効果的。
豊土サングリーン
(基肥用)
5kg 繊維素分解菌が、生ワラ・未熟堆肥を分解させ、根腐れを抑制する。乾田状態で施用。
ベントナイト 1,210kg
(4kg/坪)
水田漏水防止資材で、水中に入れると容積が著しく膨張する。耕起または荒起こし前に全面散布し、土壌とよく混合する。降雨直後や湿田状態では施用しない。


  野 菜 ◇秋まき野菜の収穫
○ブロッコリー

 頂花蕾を収穫後、「やさい化成2号」を1aあたり6kg追肥し、側花蕾を収穫します。品種によっては、低温にあうと花蕾が紫色になるため、不織布などを被覆します。

ダイコン
 外葉が開き気味になり、垂れるようになったら収穫適期です。収穫が遅れるとス入りになるため、適期収穫に努めます。
ダイコンのス入り
葉のス入り 根のス入り
ダイコンの葉のス入り
葉柄の付け根から2~3cmのところを切ってみる。そこにス入りが見られると、根のほうもスが入っている。
ダイコンの根のス入り

◇秋まき野菜の管理
○バレイショ

バレイショの土寄せ
 蕾がついたら「やさい化成2号」を1aあたり3kg施用し、土寄せを行ないます。
 土寄せは、新しいイモが種イモより上につくので、土を高く盛り、イモのつく場所を確保して、収量を増やすために行ないます。イモに光が当たると、イモが緑化し食用にできません。

○イチゴ
 10月下旬~11月中旬が定植適期です。1aあたり「豊穣」100kg、「苦土入りセルカ2号」10kg、「福山やさい有機189」10kgを施用し、畝を立てます。畝幅は、150cmとし、40~50cmの高畝にします。植え方は2条植えとし、株間25~30cmで、必ず苗のクラウンが出るように浅植えします。
※深上は禁物
○浅植え ×深植え
クラウンの部分が地上に出ているようにやや浅植えにする。

○ニンニク
 9月から10月上旬にかけて植え付けます。さまざまな品種がありますが、寒地系の「ホワイト六片」が広く栽培されています。
 鱗片を一つずつ外し、病害虫被害のあるものは除いて植え付けます。鱗片が大きいほど、大球になります。
 基肥は、1aあたり「豊穣」200kg、「粒状ミネGスーパー」20kg、「やさい化成1号」13kgを施用し、よく耕します。土が硬いと生育が悪くなるため、堆肥を必ず施用します。
 畝が低く過湿になると、病気の発生が増えるため、畝を高くします。
 植え付けは条間30cm、株間15cm程度にし、5~6cm覆土します。


  果 樹 ◇土づくり
 土づくりによって、土と土の間に適度な空気や水分が保たれることで養分吸収が容易になり、細根も広く張ることができます。
 細根量の減少が原因で、樹勢が低下したり生理障害が多くなったりしているほ場では、土壌改良のための有機物(堆肥など)の投入や部分深耕・中耕などを行ないましょう。細根を広く張る環境を整えることが出来ます。
 土づくりはコツコツと継続して行ない、徐々に地力をつける必要があります。

◇中耕・深耕
 中耕は表面を中心に耕し、深耕は土壌深い所に細根の発生を促すために行ないます。
 中耕・深耕は、秋根が発生しやすく、伸長が旺盛な10月が適期です。
 寒くなって根を切りすぎると、樹を弱らせる恐れがありますので、数年かけて計画的に行ないます。

◇堆肥の投入

 土壌の保水性や通気性、保肥力の向上を目的に、堆肥などの有機物を投入します。有機物は10aあたり2tを目安に施用します。堆肥など完熟したものを用いましょう。

◇苗木の定植準備
(南部・北部共通)

果樹の10aあたり
  裁植本数(目安)

作物名 本数
イチジク 25本
ウメ 30本
カキ 20本
キウィフルーツ 25本
15本
ブドウ 25本
モモ 25本
 苗木の植え付けは、春と秋の年2回が適期となります。秋植えの方が春先の発根が良くなりますが、砂地で乾燥しやすい土壌、凍害の発生する園地では春植えの方が良いです。
 秋植えで新しく苗木を植え付ける予定の園では、定植位置を決めて深さ50cmの所に、1㎡あたり有機物(堆肥)20kg、「苦土入りセルカ2号」1kg、「ようりん」0.5kgを目安に土と混ぜて準備しておきます。
 モモやイチジクを改植する場合、連作障害が発生しやすいため、深耕・客土により前作の樹の根が残らないよう除去します。
 ブルーベリーは酸性土壌を好みますので、「ピートモス(pH無調整)」に「鹿沼土」を混ぜて水を吸収させ、一株あたり20ℓを目安に植え穴に投入します。



 

《田・畑の土壌診断》
 効率的に作物を栽培するために、土壌を分析し肥培管理を行ないましょう。
診断基本項目
水稲5項目:
pH・リン酸・ケイ酸・鉄・腐植
畑作7項目:
pH・EC・リン酸・石灰・苦土・カリ・
腐植
採取時期
作物の収穫後、次の耕起、肥料散布前に行ないます。
採取方法
ほ場の中心と周辺あわせて5ヵ所程度から採取し混ぜ合わせ、1ほ場1点のサンプルとします。採取する土壌の量は1点あたり50g程度あれば分析可能です。
採取位置は、畦畔から1m以上、ほ場の中に入った場所を選びます。
土壌の表土を3cm程度削り、そこから深さ5cm以上を採取します。
土壌採取の位置例(●印が採取位置)
土壌採取の位置例
印が採取位置)
風乾
作業をする前に軍手などをします。
サンプルは、風通しのよい日陰で、新聞紙などの上に薄く広げて干します。土を広げるときに、土壌を軽く押しつぶし、草・ワラ・石を除きます。
分析用試料
風乾した土壌サンプルは1mm程度の目のふるいにかけ、50gをビニール袋に入れてください。
ビニール袋には氏名・ほ場名・作物名を記入し、ご提出ください。
診断料(税込)
1サンプル324円(通常648円)
さらに、JA福山市管内出荷者限定1点無料!(8月~11月期間限定)
なお、診断には1ヵ月ほどかかります。
詳しくは、各グリーンセンターまで。